本読んだ[マンガでわかる人工知能]
これ読んでわかった気になったらアカンでしょう
- わかりやすい漫画型式
- この手の本にはめずらしくストーリーがちゃんと面白い
- 技術云々より、AIを知る上で大事なマインドを学ぶための本
感想
最近Kindle Unlimitedに(再)登録しました。
普段は漫画ばっかり読んでるんで活字は苦手ですが、たまにはためになるものを読もうと思って、たどり着いたのはやっぱり漫画でした。
「AI」関連の単語を当たり前のように聞くようになって久しく、タピオカばりに流行遅れ感がありますが、最近また勉強モチベがあるので再入門のきっかけになればぐらいの気持ちで読んでみました。
結論として、この本でAIのことを「わかる」のは無理ですが大切なことはちゃんと描いてあります。
というのも、今世の中で騒がれている「AI」とは一体どこから来て、どのように活用されているのか、私たちの生活にどのくらい入り込んでいるのか、程度の解説にとどまっており、どうすればAIを作れるのか?ニューラルネットワークの構造や実装は?のような技術的な話題にはあまり触れられていません。
私の場合、AI・機械学習・DeepLearningに関しては業務で少し触ったことがあり、AIに関して本当に初歩的な部分・基本的なことは理解しているつもりです*1。そういう知識レベルの人間的には、物足りない内容かな、と。
とはいえ、中身も「自分でしっかりと学ぶことが大事」と結んであるので、入り口まで案内するのが目的であり、それをしっかりと果たしている本だと思います*2。
あと、読んでて意外だったのですが、「マンガでわかる」シリーズは興味がない題材のエッセンスをキャラクターに喋らせているだけで、内容的には退屈なことが多い印象です*3が、本書は結構面白かったです*4。読みやすさは内容の理解のしやすさに通じると思いますし、漫画パート後の文章パートも辟易せずにメリハリをつけて読むことができたな、と。
読んでて痛快に感じたのは漫画パートの間に挟まるインタビューにある以下の文章ですね。
企業を見ていて、ネックだなと思うのはマネージャクラスですね。担当の人は勉強しているのにマネージャーが昔の感覚でいて「そこで止まる」。マネージャーって「要はどういうことだ?ひとことで言え」なんていいますよね(笑)。ひとことではとても言えません。「ひとことで言え」なんて高をくくっていないで、自分で勉強しないとミスリードします。
ー本文155P
とてもつよいわかりみを覚えました。
この本だけでAIを「わかる」のは無理ですが、漫画パート・文章パートともに非常に読みやすく、AIやそれに関連する技術を学ぶ上で大切なマインドは学べる良書だと思います。